日本經濟新聞につくば機能植物イノベーション研究センターのインタビュー記事が掲載

日本経済新聞では、毎週「知の現場」と題しアカデミアの研究センターを紹介しています。令和4年5月11日付け日本経済新聞のこのコーナーでつくば機能植物イノベーション研究センターの取材記事が掲載されました。
記事では、つくば機能植物イノベーション研究センターが人工知能(AI)やゲノム編集技術を活用し、植物の品種改良や新たな利用方法の研究を進め、開発した技術を実用化するため、ベンチャーを立ち上げるなど産学連携にも積極的に取り組む施設と紹介がありました。

最初に福田センター長のインタビューでは、AIを使った植物の管理システムの研究についての話があり、システムが実用化されれば最適な栽培条件を算出して、経験値に頼るハウス栽培から管理をAIで自動化できるようになると話されていました。また、4月にベンチャー企業「アイクス」を立ち上げ、実証実験を行う予定であるとも説明がありました。

有泉准教授からは、センターでは2万種の変異トマトの種子の保存があることの説明と、これまでに300系統のゲノムを解読して、受粉しなくても実がなる「単為結実」に関連する遺伝子を特定し、夏に受粉しにくくなるトマトの収穫量を安定させることのできる品種を開発していると説明がありました。さらに、センターでは、トマトのゲノム情報を載せたデータベースを公開し企業の品種改良をサポートしていると説明されました。

最後に三浦教授からは、センターでは品種改良ばかりでなく、ワクチンなど医薬品の原料となるタンパク質を、植物を利用して生成する研究について話がありました。実際には、ウイルスをタバコに感染させ、特定のタンパク質を生成させる方法を開発していて、植物で生成できれば医薬品メーカーの大がかりな設備を必要とせず高価な抗体医薬品を安価で提供できるようになると展望を話されていました。

This entry was posted in T-PIRC. Bookmark the permalink.